今やバイアグラは、世界120カ国以上で発売され、
4,000万人以上の男性が使用しているもっとも有名で効果が実証されているED治療薬です。
日本においても平成11年に厚生労働省に認可され、販売が開始されました。
世界中が認めた医薬品だけあり、効果はお墨付き。
そう、バイアグラは年齢や国籍、症状問わず、ほとんどすべてのEDで悩む男性に効果を発揮します。
これだけ多くの被験者がいるわけですから、疑いようもない事実です。
さて、今でこそ勃起不全(ED)治療薬の代名詞ともなっているバイアグラですが、実は元々はED治療薬では無かったのです。
アメリカの製薬会社ファイザーが、狭心症を緩和するための薬を開発している際に偶然完成された薬です。
狭心症は、冠動脈が動脈硬化などによって狭窄してしまい、血液の流れが悪くなり、最悪のケースでは死に至るというリスクがある病気。
それを解消する有効な医薬品を開発できないかが日夜研究されていました。
そんな中、薬の効果を確認するための臨床試験を行った際に、偶然男性器の勃起を促す効果が認められたのです。
そしてそのままED対策薬として販売されることとなりました。
つまりバイアグラは、もともと心臓病の治療のために開発されようとしていた薬なのです。
心臓病の薬の臨床試験で、なぜ男性機能に効果が表れたのでしょうか。
少し専門的な話になってしまいますが、バイアグラ(=正確にはシルデナフィルというのが有効成分)には、5型ホスホジエステラーゼ(PDE-5)の酵素活性を阻害する機能があります。
PDE-5には環状グアノシン一リン酸(cGMP)を分解する役割があるのですが、分解されるcGMPには血管を弛緩させて血液の巡りをよくするという働きがあるのです。
つまり、「血管をゆるくするcGMPを壊すPDE-5を阻害する」=「血管が弛緩される」ということで、
バイアグラを服用することで血管が広がる効果があるのです。
となれば血液の巡りが良くなり、血流量が増えるわけです。
勃起というのは男性器に血液が流れ込むことによって生じる現象ですから、
血流を良くしてやることでEDを改善することにつながってくるという仕組みです。
ED治療薬としての働きのみがフィーチャーされることの多いバイアグラですが、そもそもの機能は血管を拡張すること。
ですから、血管を拡張することで改善する症状には、バイアグラを服用することで改善される余地があるのです。
例えば慢性心不全、肺高血圧症や開心術中・術後、急性肺傷害といった症状にも効果が認められていると言います。
それ以外にもバイアグラが有効な症状というのは模索されている段階だと言われていますので、もっと活躍の場が増えるかもしれません。
また、意外なケースとして、鬱病の女性患者でもバイアグラを服用することで性機能が改善することがあるという話も。
ただの噂話では無く、医学的見地に基づいた実験の結果、73%の人が効果を実感していますから、非常に興味深い話なのではないでしょうか。
このように、バイアグラは病気で苦しむ人々の未来に光を差す、大きな可能性を秘めた医薬品とも言えます。